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越境ECと現地ポップアップではじめる東南アジア進出!#セミナーレポート

2022年11月17日、「越境ECは何から手を付ければいいか分からない」「越境ECを行うにはリソース不足だ」という声を受け、アパレルウェブ・オープンロジ・フィードフォースベトナムの三社は、東南アジア越境ECのオンラインセミナーを開催しました。

株式会社アパレルウェブ
デジタルマーケティング事業本部
Shopify推進室 室長
Shopifyエバンジェリスト
東 幹也 氏

株式会社オープンロジ
事業開発部
木村 昌嗣 氏

FEEDFORCE VIETNAM COMPANY LIMITED
代表取締役
森 大輔 氏

コロナ禍や円安の影響を受け、海外ユーザーによるECでの日本製品購入は増えている一方で、越境ECは販売先・チャネル選定が難しく、対応範囲はマーケティング・サイト制作・物流・外国語対応・税制など多岐に渡ります。本セミナーではそれぞれの領域に強みを持つ三社が、東南アジアで越境ECを行うポイントを解説しました。

東南アジア・シンガポールがはじめやすい

東南アジアは約7億人の人口を有し、EC市場も急成長している。1~2年後に東南アジア主要6カ国(シンガポール・マレーシア・フィリピン・インドネシア・タイ・ベトナム)の合計GMVは日本を超えるという統計も出ています。

※出典:Google、Temasek、Bain & Co.「e-Conomy report SEA 2021」

市場規模がアメリカ・中国に劣る中でも、東南アジアは「親日派が多く、日本の文化や製品に高い関心を持っている」「地理的に日本と近く、欧米と比較して送料が安い」など越境ECをはじめやすい理由は多いといいます。

「特にシンガポールは関税やレギュレーションがシンプルで、外国企業がビジネスをしやすいです。東南アジアの国々は生活様式に共通点が多いので、言語をクリアすれば他国への横展開が検討しやすい地域になります」(東氏)

英語圏で一人あたりの可処分所得が高いシンガポールを最初のターゲットにすることで、東南アジア進出の試金石になるでしょう。

東南アジアで圧倒的なShopee・Lazada

日本ではAmazon・楽天がよく使われるが、東南アジアで広く使われてるのはShopeeとLazadaだ。東南アジアのほとんどのエリアでこの二大プラットフォームがシェア首位となっていて、Shopeeの2022年のGMVが約800億ドルの見込みで、Lazadaも同様の水準を目指しています(参考:Total gross merchandise value (GMV) of Shopee)。

※2022年11月時点で記載。

それぞれ、日本から越境ECでの販売が可能で、他海外モールと比べて手数料が安価。直近はShopee・Lazada上での注文単価は上がっており、5,000円以上の商品が売れるケースも増えています。

「東南アジアでは消費者が不正決済などの懸念を持っていて、そのことも信頼感があるShopee・Lazadaで購入がされやすい要因の一つです」(森氏)

検索数・競合出品状況の調査は必須

東南アジアでは、日本製品としてコスメ・生活消費財・コーヒー・お茶などが人気で、他にも幅広い。東南アジアは紫外線が強いため、コスメの中でも特にスキンケア商品が人気です。

Shopee・Lazadaは商品との相性が重要なプラットフォームです。枕や入浴剤など意外な商品が売れることもあるので、事前の検索数・競合出品状況などの調査は必須です」(森氏)

日本とSNSは似ているが、販促は工夫が必要

東南アジアではGoogle・Metaが二大プラットフォームである点は日本と似ているが、シンガポールではTwitter・Googleマイビジネスで商品のクレームが書かれるなど、SNSの利用のされ方はやや異なります。

また、ひとくちに「Meta広告」と言っても、Shopee・Lazada内の行動シグナルを活用した「コラボレーション広告(CPAS広告)」や、KOLを活用した「ブランドコンテンツ広告」など、日本では聞き馴染みがない広告が、東南アジアではよく活用されます。

「クリエイティブ面だと、バナーを作るときに日本は商品にフォーカスしますが、東南アジアは家族を重んじるカルチャーなので、家族が商品を持っているビジュアルが多いですね」(東氏)

商品・ユーザーに合わせた配送を

越境ECの配送は、傷つかないような梱包やインボイス作成など大変そうなイメージがあります。ただし、オープンロジを使えば海外配送を国内配送と同じオペレーションで行っていただくことが可能で、インボイスなどの必要書類の作成も倉庫で行います。冷凍・冷蔵の商品を送ることができるのも強みです。

コストと配送品質に関しては、「航空便より船便の方が配送料は抑えられますが、海外配送の船便は距離が遠く時間がかかるため、壊れやすい商品・ユーザーが速く届けてほしい商品は航空便を利用する方が良いでしょう。一方で、東南アジアは関税がシンプルな分、配送に伴うクレームや返品が比較的少ない地域になっています」(木村氏)

ポップアップで越境ECのOMOを実現

「オンライン」の越境ECの体制が整えば、認知獲得のための「オフライン」のポップアップ実施も有効な施策です。海外で認知がない商品・商品カテゴリーの場合、価格や機能で優位性がないとオンラインだけで売上を拡大することは難しく、トラフィックが多い複数場所で、ポップアップを実施することが、商品の質やテクスチャー、利用シーンを伝える上で有用なのです。

その際には、Shopify POSを活用したり、ユーザーに購入商品のシェアを促すなど、オフラインからオンラインに引き上げる工夫があるとなお良いです。

※シンガポール進出支援で10年の実績を持つアパレルウェブ社のポップアップ事例。

Global Step Projectで「東南アジア進出」をまるっとサポート

東南アジア進出、越境ECでは現地理解をした上で、リアル・デジタルを組み合わせた施策が重要です。

「Global Step Project ー東南アジア販路開拓パッケージサービスー」をアパレルウェブ・オープンロジ・フィードフォースベトナムが共同で開始

Global Step Projectでは、アパレルウェブ・オープンロジ・フィードフォースベトナムの三社が専門的なサポートをし、「ECモール×Shopify」「Shopify×ポップアップ」など商品や拡販戦略に合わせたオプションや、ECモール ↔ Shopify ↔ 配送のシームレスな連携など、事業者の越境ECオペレーションをかんたんにする工夫を備えています。




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